お金の雑学ー「儲けの秘訣」と「お金の罠」を大公開しちゃいます！>停止条件付き債務と不確定期期限付き債務とは

学生時代からの友人がお金に困っているときなど、なんとかして
やりたいと思うのも人情。
とはいえ借金は借金だから、きちんと借用書を書いてもらった。
友人は企業に就職も決まり、働いて課長になれたときには、その

借金を全額返すとの内容も書き込んでくれた。
大手企業ではないから、課長くらいにはすぐなれるだろう、という
読みも貸した方にはあったのだろう。
ところがこの友人、就職して３年目に、その会社を突然辞めてしまった。

そんな場合、少なくともその会社で永遠に課長になることはないから
借金も返す必要はないのだろうか？
そもそも大切な友人だったら、お金の貸し借りなどあまりするべきでは
ないものだが、初めからその友人はお金を返す気がなかったか、返すの

が惜しくなったのだろう。
ハナから借手はそんな状況を見越して、人の良い友人に「停止条件付き
債務」を仕掛けてきたと考えていいだろう。
しかしこのケース、法的に借手の言い分はまったく通用しないから、
安心していい。
そもそも停止条件付き債務というのは、申し入れた条件が相当実現
困難な場合などに、有効なものといえる。
貸手の方もそれを承知で貸したことになる。課長くらいならだれでも
なれるのでこういうケースでは民法１３５条の「不確定期限付き債務」
となる。
この場合、むしろ会社を辞めてしまった借手は、その時点で課長になる
見込みがなくなったから、即刻返済しなければならない。